【絆のカタチ】私の仕事 No. 2 ごあいさつ
暑かった夏も終わり、秋の気配を感じる様になりました。赤とんぼや朝夕の涼しさに季節の移り変わりを感じます。
第一号から半年たち、やっと手つかずのワクワク通信「絆のカタチ」を発行出来ました。
みなさんお変わりありませんか?
実は、私の父が長年煩っておりました病気がもとで先月他界しました。
約五年あまり闘病生活を続け最後はろうそくの炎が小さく消えて行く様に静かに息を引き取りました。
親父の生涯は戦争時代からテクノロジー全盛の現代に至までを経験し時代に翻弄された波瀾万丈の一生だったのかもしれません。
父の死を看取り思う事は、私もやがては年老いて一生を終える時が必ず訪れる、その時に何を思いながらあちらの世界に行くのだろう? また見送ってくれる人の記憶にはどのように残るんだろう?
これから先、折り返し地点をとっくに過ぎた私でも悔いの残らない人生にしたいと願っています。
そんな中、私にとって仕事とは・・・・? と言う命題を自分自身によく問いかけます。
エゴにまみれた私は、実力も無いのに出世するにはどんな仕事を選ぶべきか?
いい生活をするには商売をすればよいのか?・・・などとつい考えてしまいがちです。
他人の持っているものが羨ましくてしようがありません。
でも、ある人は言います。
『どんな職業に就くべきか?自分に合った天職とは何だろうかと・・・。
しかし、その前に、「どんな人間に成りたいかを考える方が先だろう」・・・と!』
今回身近な人の死に立ち会い以前にも増して思うことがあります。
人生最後の時を迎えて、「あぁ、いい人生だったなあ」と言って最後を閉じたいなぁ・・・と。
たった一度の人生です。
精一杯生きた証となる様な仕事が出来れば最高ですが、少なくともそれに立ち向かって行く様な人間にならねばと強く思います。
でも不安はありますよ、すごく。
私も小さな小さな会社を経営しているのですが、ここで働くスタッフのみんながより良い人生を送って欲しいと願っています。
その根本になるものが仕事に対する思いです。
その思いを書き出す事で自ら確認し、より良い人生に一歩でも近づけるのではないかと思いスタッフのみんなに書いてもらいました。
ではスタッフ自らの思いをご紹介致します。
トップバッターは営業部長の藤原の仕事に対する思いです。
近年インターネット環境が一般家庭にも普及する中で商品の価格競争もいっそう激化しております。
そんな中だからこそ商品の品質だけではなく、使われるシーンや、もたらす効果を考えた商品提案ができるよう日々勉強し、さらにそのバックボーンにあるお客様の満足度に焦点をあてた高付加価値営業を心がけています。
次は店長の鎌倉 謙です。
私の仕事は、MAGICへ来店される方々の注文を受ける受注業務が仕事です(プリントはしません。○○なので(笑))
特にチームの方(バスケ・バレー…etc)が「お揃いのウエアーを作りたい!!」などと言われ来店されます。
スタッフのみんなはとにかく頑張ってます。
私も負けてはおれません。
勉強をしなくてはと思い、先日読んだ本にすごく気付きのある一節があったのでご紹介したいと思います。
それは「小さな幸せに気付く24の物語」の中の 『筆箱』と言う題です。
お母さんが小学校時代に使っていた古い革製の筆箱でした。この筆箱を娘さんに上げる時にお母さんが、
「これはお母さんが小学校の時から大切に使っていた宝物なの・・・。これを買ってくれたお父さん、あなたのおじいさんは、お母さんが小学校のときに亡くなったの。お母さんは、これをお父さんの形見としてとても大切にしてたのよ。あなたが大切に使うならあげようか?」
と娘さんに話したそうです。
ある日、娘さんが使っていた筆箱がクラスで話題になりました。ある男の子が娘さんに、
「お前の筆箱、古いやないか、僕のはこんなやで」
と娘さんの筆箱をバカにしました。他の子も一緒になって娘さんの筆箱を指差してからかいました。そのとき、娘さんが、
「ねっ、古いでしょ! いいでしょ! これはお母さんが子供の頃から大切に使っていたんだって! おじいちゃんの形見なの。私も大事に使って、私の子供にもこれをあげるの」
と言ったそうです。周りの子供たちは一瞬シーンとなりました。しばらくして男の子たちが、
「ふーん、ええな」 と言ったそうです。
というお話です。・・・感動しました。
私たちはどうしても新しいもの、奇麗なものに目がいってしまいがちです。
でもそのモノの持っている意味だとか、思い入れにまで心が行きません。
古びて手あかの付いた筆箱でも思入れがあればまた大切に思う気持ちがあれば、価値あるものに生まれ変われるんですね。
私たちはモノづくりをするる仕事をしておりますが、つい大手メーカーとか有名ブランドには勝てないと思ってしまいます。
同じレベルのモノを作ることが出来ても、です。
このお話は新品でなくても、有名ブランドでなくても、奇麗でなくても、高性能でなくても、くたびれてても、また古くても新品以上に「いいなー、それ」って言ってもらえると言っています。
私たちも、モノづくりに対して、そこにもっと工夫することが大切だという事にあらためて気付かされました。
とは言ってもなかなか難しくてつい流されてしまう私ですが・・・
マジックらしさを目指して頑張りますので皆さんも応援宜しくお願い致します。
私ども「絆工房の掟」を今一度ご紹介致します。
一、仕事はわくわくしなければならない
一、仕事はアイデアに溢れていなくてはならない
一、仕事は楽しくなくてはならない
一、仕事はお駄賃ではなく、おひねりでなくてはならない
こういった信条をベースにプリントで絆づくりに邁進して行きたいと思います。
また、こちらの方へ来られる事がございましたらお立ち寄りください。
お茶しながら語りましょう。
以上
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