【絆のカタチ】No. 54 ローカーボハウス 友田 和子様
若い頃から体調を崩しがちで、出産後は産後うつやパニック発作にも悩まされたという、ともだかずこさん。
このままではいけないと暗中模索をしている中で出会ったのが糖質オフ(食事栄養療法)。炭水化物(糖質)を減らしてその分のエネルギーを良質なたんぱく質や脂質を補う食事。
朝から手作りパンやスイーツを作るほど炭水化物が大好きだった彼女が様々な人々の出会いを通して人生が変わったそうです。体がかわると心も変わる、心が変わると生き方も変わる。
ともださんが身をもって感じたものとは!?
常に体調不良が当たり前の毎日
ーともださん「糖質オフという食事栄養療法に出会うまで、私は精神疾患だけでなく、冷え性や慢性便秘、重度の夏バテなどに悩まされていました。長年、このようなの症状だった為こういう体質なのかと半ば諦めていたんです。出産するとさらに体調が悪化し、おまけに産後うつも始まってしまい、本当に辛かったですね。」
産後うつにより家族に助けてもらいながらの苦しい子育て。
—ともださん「私の体調は日常生活に支障が出るほどで、様々な病院を訪れました。ようやく私の体調不良の原因がわかったのが、広島のふじかわ心療内科クリニックの藤川徳美先生。藤川先生に診てもらったところ、私の体調不良はたんぱく質と鉄分不足が原因だと判明したんです。すぐに鉄分をサプリメントで補いながら、受診の半年くらい前から始めていた高たんぱくと低糖質食を継続しました。」
—笠原 「体調はどう変化しましたか?」
—ともださん 「パニック発作がなくなり、夏バテも年々軽減していったんです!今までの苦しさが嘘のように健康体になりました。それから、以前は食後はすぐ眠くなっていたんですが、糖質を控えた食生活にすると食後も眠くならないんです。糖質の摂り過ぎは、集中力の低下にもなると言われてますが、本当にこの事を身をもって実感しましたね。冷え性からも開放され、肌や爪の状態が非常に良くなりました。」
実際ともださんの爪はネイルしたかのようにツヤツヤと血色のよい爪。
—笠原 「医食同源、そして人間は食べたものでできていると言われていますからね。(世界ランキング1位のテニスプレーヤー)ジョコビッチ選手が、グルテンフリーの食事に変えたところ集中力が増してパフォーマンスが向上したと彼の本にも書いていましたが、ともださんも精神的になにか変わったことがありますか?」
■『あなたの糖質オフスイーツが食べてみたい。』その一言で起業
—ともださん 「今まで本など読まなかった私でしたが、集中力がついたおかげで積極的に本も読むようになりました。その結果、今まで知らなかった知識がどんどん頭に入ってきて面白いです。タンパク質を摂り、糖質を控えることで頭がすっきりしたり、集中力が高まったり、と心身ともに良くなったのが本当に驚きです。実は私の子供も体が弱くてすぐ風邪をひいてたんです。運動能力も極端に低く、周りについていけないことが目立ちとても悩みました。学校の勉強も本人は一生懸命やっているのになかなか集中して取り組みことが出来ない。そして息子も藤川医師に診てもらったところ、私と同じようにたんぱく質と鉄分が不足していることが分かりました。肉や魚、卵などの動物性たんぱく質を積極的にメニューに取り入れ、サプリメントで鉄分を補給したんです。すると体力もつき、学習能力も非常に向上したんです。いつも50〜60点だった漢字の小テストは満点に!何よりも本人が自信がついたのは本当に嬉しいことです。」
—笠原 「高たんぱく&低糖質食をされた結果体調がよくなったともださんですが、ところでどういったきっかけで、お店を開業されたんでしょうか?」
—ともださん 「先程言ったように、集中力が増して以前は読まなかった本を読んで色々と勉強していくうちに、私のような病だけでなく、肥満や糖尿病、高血圧、癌などの生活習慣病や難病までもが食事&栄養で改善することを知りました。ちょうどその頃、趣味で糖質オフスイーツを作っていたのですが、フェイスブックに投稿していたスイーツを見て「ともださんの糖質オフスイーツを食べてみたい。」と藤川先生の声に励まされました。すっかりその気になって、糖質オフスイーツ作りに火が付き、糖質オフが必要な人たちの為に開業しようと思ったのがきっかけです。」
取材では、手作りの低糖質ガトーショコラケーキをご馳走になりました。一般的に甘さ控えめ、グルテンフリーといったヘルシーを唄っているスイーツは食感がパサパサしているものですが、ともださんのスイーツはしっとりと重く十分に満腹感があります。
—笠原 「お店を開くのもそうですが、本を出版するというのも大変だったんじゃないでしょうか?」
—ともださん「そうですね、一人で全てやろうとしたら確かに大変だったと思います。ある時、糖質制限の講演を聴きに行ったんです。そこで話されたドクターは,糖質オフの業界では有名な水野雅登医師。講演の後に糖質オフを広めたいという私の想いを伝えたところ「1人で全てをやろうとするのは、お金と時間の無駄です。自分が持っていないものを持っている人と一緒にすれば、想いは叶うものですよ」と言われたんです。その後、糖質オフスイーツの出版が決まった際、水野先生にご監修いただき一緒に本を作り上げました。」
—笠原 「1人よりも、2人、2人よりも3人ですね。絆工房でも、チームで仕事することに取り組んでいます。最後にともださんにとっての絆とはなんでしょうか?」
—ともださん 「やはり藤川先生や水野先生との出会いがなかったらここまで出来なかったと思います。本当に人に恵まれました。体質も改善しましたし、大好きなお菓子作りを諦めることなく糖質オフスイーツとして開業や本も出版できました。」
—笠原 「お二人の先生がともださんにとってはメンターということですね!今後の生き方を教えていただけませんか?」
—ともださん 「今、子供達の不登校や発達障害というのが問題になっていますが、心や発育の問題というのは実は食べ物からの影響も受けています。それを気づかないことが多く、またどこにその悩みを相談したらいいのかわからない親御さんも多いと思うんです。ですから、もっと積極的に講演やセミナーを開いていけたらと思っています。」
良薬は口に苦し
「これは体に良いんだから。我慢して食べなさい!」
誰しも小さい時に親から一度は言われた言葉。暗示のような、脅迫のような言葉。
自分だけでなく次世代にとって体も心も健康になるために本当に美味しいものとはなにか、
改めて考え直す取材となりました。
以上