ティール型経営を目指すー絆工房の事業と組織
1 事業は「究極のオリジナルTシャツ作り」
オリジナルユニフォームを事業ドメインとする(株)絆工房。
現代表取締役社長笠原が、
37年前に「オリジナルTシャツで世の中をあっといわせたい」と
有限会社マジックを設立。
事業は、シルク印刷。
月日が流れ、10年ほど前に
「究極のオリジナルTシャツ作りをする」という想いを実現するために
全面フルカラーの昇華プリント技術を採用。
日本で10社しか導入されていない大型真空式フラットプレス型MontiAntonioを導入し
同時に、社名も絆工房と改名。
「色の再現性」を厳しく求めるアパレルメーカーやクライアント様からの信頼を得て、
現在もその品質を維持すべく日々改良・改善を図っています。
2 組織はティール型組織を目指す
お客様からの信頼を得るには、高い技術力をコントロールできる組織力が必要。
組織というのは、同じマインドを持った人たちが集まり、
事業をスピード力で持って稼働して初めて獲得できるもの。
ー笠原 「商品を作り出すのは、人の集まりである組織。
その組織が優秀であれば、極端に言えば、事業はなんだっていい。
そして、伸びていく企業を見てみると、どれも組織が優秀である。」
一冊の本の出会い
事業以上に組織としてのマインドに重きを置いてきた笠原。
ブラジルのセムコ社 リカルドセミラー
「奇跡の経営」の本との出会いが組織の方向性を決定づけることになりました。
それは
- 社員との徹底した情報の開示
- 徹底したコントロールの放棄
創業時は、毎朝朝礼でスタッフと一緒に7回にわたり輪読してきました。
そして現在、情報の開示、コントロールの放棄を継続しながらも、
より自分を進化・成長させた生態系組織、ティール型組織を目指しています。
ティール型組織とは、
- セルフマネジメント
- ホールネス
- 進化(成長)する目的
自由と制約のジレンマを埋めることが組織力には必要であること、また、「スタッフ一人一人の更なる自主経営の意識を高める必要がある」とここにきて再認識。
なぜティール型組織を目指すのか
ー笠原 「絆工房だけでなく会社というのは世の中のニーズに合わせてそれぞれが事業を行ってきました。薄利多売の高度成長時代はオレンジ組織で良かったのですが、多様なニーズが広がっていくとオレンジ組織ではカバーできません。さらには、100%の商品だけを製品しているだけではプレミアム志向のニーズにはカバーできなくなってきました。
お客様も気づいてない、お客様の想像を超えたものを提案する。
それには、中央集権的なコントロールには限度があります。
そうなると自然とスタッフ個々の主体性のある働き方が求めらます。
絆工房では仕事をするのも自由、サボるのも自由です。ただ自由というのは、 制約の中での自由。
基本的ルールを守った人だけがゲット出来るもの。その基本的ルールをより明文化していくことが絆工房の今後の課題です。」