【自分の舌を信じ本当に美味しいと思えるモノだけをお薦めしたい】No. 7平山牛舗様
やっと正月気分の抜けた頃、大雪です。 みなさんの処はいかがですか?
近年降ってなかったですからね〜。
私の家はそれは山奥です。神鍋に上がる途中左に逸れた谷間の奥に入った村の一番奥です。
たまに除雪車が来るのが遅くなると孤立状態です。 雪と格闘の日がしばらくは続くかな・・・
今号の「のれん」紹介は養父市養父市場の平山牛舗というこだわりの但馬牛を真心込めて商売しておられるお店の紹介です。
但馬の地に於いて契約農家から牛を買い付け一頭丸ごと自社にてさばいて販売しています。
昭和五年から八十年以上続く但馬の中でも老舗と言っていいと思います。
現社長・平山敏明さんは三代目と言うこと、先代の後ろ姿をみて育ち今この店をしょって立っています。
敏明さんの人柄は人当たりが良くまじめに仕事に取り組む姿勢は当に信頼の言葉がぴったりとよく似合います。
食品に関わる仕事はミートホープ事件にもありましたように、信頼という軸が本当に求められている時代ですね。
そんな敏明さんに寄り添うように尽くしてこられた奥様の久美子さんをご紹介したいと思います。
25才で久美子さんは隣街の出石町から嫁いでこられました。
ご主人との縁でこの家業を手伝うことになったのですが、そのころはまだ牛肉が苦手で食べられ無かったとのこと、信じられないですよね!
牛肉屋さんに嫁ぐ人が牛肉が食べられ無いんですから・・・、しかし今はそんなことは無いとのことです。
ホームページの中の紹介にも、嫁いで来て本物の但馬牛を食べたとたん本物の肉の旨味と言うものが解った、と書いておられます。
それまでどんな肉を食べてたんでしょうねえ(笑)
私も時々買って帰りますが牛肉本来の何とも言えない香ばしい様な懐かしい味がし、美味しく頂いております。
焼き肉はもちろん、すき焼き・肉じゃがなんかが僕は好きです。
奥様の久美子さんは言います。
お客様とのコミュニケーションにはすごくこだわり、真心と誠実さを持って応対し、常に明るく楽しくお買い物をして頂きたいと・・・
自分の舌を信じ本当に美味しいと思えるモノだけをお薦めしたい。
お客様から、「美味しかったよ」の一言が聞きたくて全てがあるとの事。
そんな久美子さんからお聞きしたエピソードのご紹介です。
ある時、老夫婦が来店されました。
ご主人がひどく痩せた奥様をかばうように付き添いやってこられ、そしてレバー肉をお買い求めになられました。
その訳をお聞きすると「平山さんのレバーを食べて元気を出したいから」とのこと、お見かけするにとてもお身体が不自由な様子。
にもかかわらずわざわざ私の店に足を運んで下さったと聞き、本当に嬉しく思い、感激してお礼のお手紙を書いたとのこと。
お話をしながら元気を頂いたのは私の方でした。と語る久美子さんの笑顔にはお客様との絆をしっかり築かれてるなぁと感じさせられるモノでした。
ご主人の敏明さんも業務用肉卸の仕事をメインにされて各取引先との絆も、
決して派手では無いが真心を込めた商いの中で築いて来られたご様子。
スタッフを大事にされる久美子さんと二人三脚のこの平山牛舗の深紅の『のれん』には暖かい思いと盤石な絆を感じました。
今日、田舎の小さな街ですがこの様な本物の経営こそが求められる時代に成っていると思います。
お忙しい中、取材に快くご対応頂きありがとうございました。感謝! 益々のご繁栄を祈念しております。
以上
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