
展示会、無事終了。
展示会で見えてきた課題。
習得したばかりの技術。
まだまだ改善の余地があるサンプルたち。
そして、広報スタッフの身に降りかかった、ある事件。
今回は、展示会の舞台裏で起きている「思いどおりにならないこと」についてのお話
やるべきことは……まだまだ山積み。
1. パソコンの中では、すべてが完璧だった。
展示会前は、私たちは慌ただしい日々を送っていた。
展示会に間に合わせるべく、次々とサンプルを制作。

展示会という締め切りに向かって、ひたすら編む。
つくる。
仕上げる。
そして、なんとか展示会という舞台に立つことができた。

パソコンの中では完璧だったのに。
2. ニットは、こちらの期待を裏切るのがうまい。
ところが、制作現場では今日も事件が起きている。
「あれ? 長さが違う……」
デザインどおりに編んだはずなのに、仕上がりの長さが違う。
「えっ、洗濯したら短くなりすぎた!」
想定以上に縮んでしまった。
かと思えば、
「あれ? 意外と縮まないぞ?」
今度は、思ったほど縮まない。
縮むのか、縮まないのか。
どっちなんだ。。。
さらに悩ましいのが、デザインそのもの。
デジタルソフトの画面上では、きれいに整っていたはずのデザインが、
実際に編み上がってみると、なぜか違う。
「あれ? このキャラクターこんなスリムだったっけ?」

どこかが違う

左からPDCA
長さが違う。
形が違う。
長短のバランスも違う。
画面の中では思いどおりだったものが、現実の世界に出てきた途端、こちらの想定を軽やかに裏切ってくれる。
デジタルの世界では、クリックひとつで修正できる。
でも、ニットはそうはいかない。
デジタルとリアルその間には、想像以上に深い溝があるようだ。
その溝を埋めるには、実際につくってみるしかない。
デジタルとリアルその間には、想像以上に深い溝があるようだ。
その溝を埋めるには、実際につくってみるしかない。
3. 失敗は、できれば避けたい。でも、避けるだけでは前に進めない。
つまり、画面上で完成したデザインは、まだ完成ではなかったのだ。
デザインができたことと、製品として完成することは、まったく別の話。
そんな当たり前のことを、私たちは実際につくりながら、ひとつずつ学んでいる。
思いどおりにならなければ、原因を探る。
寸法を確認し、編み方を見直し、データを修正する。
そして、もう一度つくる。
どの条件なら狙った長さになるのか。
洗濯後にどの程度の変化が起こるのか。
画面上のデザインを、どうすればイメージに近い形で再現できるのか。
実際につくってみなければ、わからないことがある。
だからこそ、ピー・ディー・シー・エー
PDCA。
言葉にすると、なんともスマート。
ところが、現場では「あれ?」「なんで?」「うそやろ・・・」。
一度で完成しないからこそ、次の一手が見えてくる。
そして、今日も、糸から未来を紡いでいく。

職人は今日も、糸と機械とデータに向き合っている。
その積み重ねがあるからこそ、既製品にはないオリジナルのデザインが生まれる。
思い描いたものを、ただ形にするだけではない。
糸の特性を知り、技術を磨き、失敗から学び、まだ見ぬ可能性を探っていく。
なぜなら、その先に、絆工房にしかつくれないニットがあると信じているから。
展示会が終わっても、制作は続く。
今日も、あれが違う、これも違うとぶつぶつ言いながら。。
4. 同じ日、広報スタッフは世界の最前線へ。(大げさ)

実は、展示会が開催されていた同じ日。
広報担当スタッフは、もうひとつの学びの場へと向かっていた。
それは、
PR TIMES主催の、AI時代における広報のあり方をテーマにした講演会&交流会。
今大注目のアンソロピーーーーーックAnthropic社。その日本広報責任者の寒田美緒氏と、
SpaceX・Google・Facebookでコミュニケーション責任者を務めた(どれもすごい会社に転職。)
デックス・ハンター=トリック氏。
世界のテック企業の最前線で情報発信を担ってきた二人の話を、直接聞ける貴重な機会が渋谷で開催。
今回の講演会には、他社の広報担当スタッフたちの交流があるのも魅力の1つ。
外の世界に出るのは、答えをもらうためだけではない。
自分たちがまだ知らない問いに出会うため。
(↑かっこつけすぎ)
AIが急速に進化する今、企業は何を発信し、どう伝え、社会や人とどうつながっていくのか。
世界のトップクラスのテック企業で培われた広報の考え方に触れられたことは、
大きな刺激になった。
けれど、刺激を受けたのは講演だけではない。
普段、なかなか接点を持つことのない他企業の広報担当者たちと交流し、ワークショップやディスカッションを通じて、それぞれの考え方や課題に触れることが出来た。
意識高い系広報担当者たちが、次々と積極的に名刺交換。
そして、テーブルに着くやいなやノートパソコンやスマホをとりだしキーボードを打つ手も軽やかにすでに情報発信。
ちなみに、この日、スタッフが身につけていたのはこちらのマフラー!
(もちろん写真の女性は広報スタッフではないよ。こんな若くて爽やかでキラキラではない)
自分たちがつくったものを早速嬉しげ身につけて、新しい学びの場へ。

……と、ここまでは順調。
6. 情報の拡散を学ぶ前に、コーヒーが拡散した。
講演会場のある渋谷に降り立ち、少し時間があったので、コーヒー片手に街を歩いていた。
講演会の前に、ちょっと一息。
学びへの期待も膨らむ。
ところが。
ぼたっ。
……ん?
ぼたぼたっ。
……え?
コーヒーが、こぼれた。
しかも
自社のオリジナルマフラーに。
よりにもよって、広報を学びに来た日に。
よりにもよって、自社製品を身につけているときに。
よりにもよって、コーヒーが。
マフラーに。
拡散。
……情報の拡散ではなく
液体の拡散。
マフラーのコーヒー染みとともに持ち帰った、たくさんの刺激。
次回は、コーヒーシミのついたマフラーを巻きながらの講演会の様子と
そのマフラーを洗濯風景をじっくりお届け!
明日は、マフラーを洗います。