絆のカタチ

技能でなく、礼儀を重んじる子育てとは

 
 
4才でスノーボードを始め、数々の大会で入賞した後、今年の6月、弱冠10才にして最年少タイ記録でハーフパイプのプロ認定を受けた天才スノーボーダー嶋崎玖。

スノーボードメーカーのトップブランドBurtonとスポンサー契約を結ぶなど、”プロ顔負け?いやもう既にプロ”の恐るべし小学6年生がここ豊岡にいます。今回は、スノーボードで脚光を浴び、夢を実現するために親元を離れ海外で厳しいトレーニングに励む息子玖君を日本で温かく見守るお父様の学さんにスポットライトを当て、人との絆、親子との絆など伺います。    
 

ー笠原:「玖君って珍しい名前ですがお父さんが付けられたんですか?」
 
ー嶋崎さん:「僕が野球をやっていたので、最初は「球」という漢字にしようと思いましたが、最終的には黒く輝く宝物という意味のある「玖」にしました。玖がスノーボードを始めたきっかけは、夫婦でスノーボードのインストラクターをボランティアでしておりまして、神鍋のナイターで滑っているうちに夢中になったようです。」
 
ー笠原:「学校の先生をされていらっしゃるということですが、最近の生徒さんはどうですか?なにか苦労などあれば教えて下さい。」
 
ー嶋崎さん:「そうですね。こちらが良かれと思ってやることが果たして本当に生徒が求めているものかどうかを常に自問しないといけないと思っています。例えば、もっと学力をつけさせたい!って思うと、必然的に宿題が多くなるのですが、そうなると学校から帰って寝るまでのわずかな時間がすべて宿題に充てられてしまう。「もうやった?もう出来た?」という親の声に子供達は常に追い立てられ、余裕がなくなってしまうんですね。ですから学力は宿題でカバーするのではなく、授業重視でやっていくことが必要だなと思いますね。また最近は自尊心が低い子が多いような気がします。自信がない事ははじめから自制してしまうんですね。本来、子供は認められたがっているんです。 でも悪いレッテルを一度貼られるといい事も出来なくなってしまう、そんな子が自信をつけることが出来るような場の設定や、僕なりの応援が出来たらと取り組んでいます。」
 

■ 教師と経営者の共通項

 
ー笠原「そうですね。ある一点だけを見て「あいつは悪い奴だ」とこちらの価値観で判断してその人の全人格までも否定してしまおうとする場合がありますね。人は、親や上司といった上の人間からの指導の仕方によって人間形成されます。商品でも同じです。例えば壊れた商品でもそこに価値を見出すことで売れることがあるんですよ。お話を伺うと、「人をどう活かしていくか」という部分では先生も経営者も一緒だなと思いました。
子供って好きなゲームがあると親に隠れてでも何時間でもやりますよね。一つ一つクリアしていくゲームの楽しさがあります。同じように勉強も仕事もゲームのごとくすると楽しくなるものです。がむしゃらに何かに没頭するというのは達成感があります。その達成感を体感できることがつまり楽しみになります。人は何によって成長するかというと成長が体感できた時です。
絆工房は、ゲーミフィケーションといって、ゲームをするが如くに仕事をするという経営理念があります。普通、人は休み明けの月曜日は仕事に行くのが憂鬱になりますが、月曜日が待ち遠しくなる会社になるよう環境づくりを整えることを経営者として常に考えています。
嶋崎さんのところはご夫婦で決めた子育てのルールなどあるんでしょうか?」
 

 

■ 目的と目標は違う。
人生において大切なこととは

 
ー嶋崎さん:「そんな大げさなことではないのですが、何か一つのことをこつこつと続けることが自信にもつながると思いますから、4才からずっと日記をつけています。まだ字が書けない幼稚園の頃は、妻がそばで一緒に書いていましたね。時間がない合宿は終わってからまとめて書いてますが、自分がその日何をしたかを振り返って記録していくという日記は続いてますね。 それから、出来る、出来ないといった技能レベルでは叱りませんが、挨拶や感謝の心を忘れた時には叱ります。
例えば、リフトを降りる時はスタッフの人に「有り難う」と挨拶すること、ボードをぞんざいに扱わない、といったことです。今の息子を育てたのは、なにも私たち親だけでなく色んな人たちが育ててくれました。
多くの人の支えによって自分の今があるということを忘れずにいるということです。夢はオリンピック出場のようですが、そこに至るまでの人との絆を大切にしていって欲しいと思います。オリンピックが目標にはなってほしくないと思います。外国での合宿で出会った様々な国の友達との絆を大切にして欲しいです。そういう友達は玖の人生で本当に財産になると思っています。」
ー笠原:「目標と目的は違いますからね。目標はあくまで通過点に過ぎません。そして人と人との絆は、本能だと思います。脳のクセに” 生きたい”、” 知りたい”、” 仲間になりたい” というのがあるそうです。生きたいと知りたいが結びついて発生したのが科学、知りたいと仲間になりたいで発生したのが文化、そして仲間になりたいと生きたいが結びついてうまれたのが宗教です。
これからの時代は人間力が今まで以上にものをいう時代になります。玖君のように若い時から海外に出て違う価値観を持っ帰ってきてくれる若者がどんどん増えて欲しいと思います。井の中の蛙にならず、よそ者、馬鹿者、変わり者、そして若者が地方や日本の意識をどんどん変えていって欲しい、玖君も是非世界で活躍してそこで学んだ異 文化価値観を日本に持ち帰って新しい風を吹き込 んでほしいですね。有り難うございました。」                       

【絆のカタチ】No47株式会社ハイロン代表取締役 西垣 宙志 様

ハイロン様

 

 

 『次世代が継ぎたいなと思える会社づくり』

天空の城」と呼ばれる竹田城のある自然豊かな兵庫県朝来市。その町に株式会社ハイロンはあります。40年以上前に「西垣商店」として業務用モップ・洗車用品の製造・販売をしていたハイロン。その培われた高度な厚物縫製技術を生かし、2014年より自社オリジナルトートバック「HYLON」の製造・販売もスタート。今日は、その2代目代表取締役の西垣宙志(ひろし)さんに絆のカタチを伺います。


 

■ 机上では学べない経営学

 
ー笠原:「会社をお父さんから引き継いだのはいつからですか?」
ー西垣様:「大学を卒業した2年後の25歳の時で、今から16年前くらい前です。」
ー笠原:「なにかきっかけでもあったのですか?」
ー西垣様「大学卒業後アパレル関係の仕事をしていた時に父親が体調を崩しまして、会社を継ぐか継がないかを決めろと電話でいきなり言われました。今も大変ですけど、引き継いでから数年は、ホントにしんどかったです。」
ー笠原:「大学は何学部だったんですか?」
ー西垣様:「経営学部でした。でも会社経営って学校では教えてくれませんね(笑)。 」
ー笠原:「経営っていうのは、実際にやりながら現場で学んでいくものかも知れません。中国に縫製工場もあるそうですが、どうやって中国市場を開拓してたのですか?」
ー西垣様:「昔勤めていた名古屋の会社の元上司が台湾人でした、彼を通して中国市場にパイプを作る事が出来たんです。」
ー笠原:「それはすごいですね。元同僚の方との絆があったからこそ中国工場が設立できたという訳ですね。」
ー西垣様「そうですね、今でも彼とは交流があります。3年前には中国だけでなく、ベトナムにも工場を1部移転しました。」
ー笠原:「言葉の壁とかはどうしてるんですか?
ー西垣様:「最初は、通訳を介して僕が交渉をやっていましたが、契約が決まってからはスタッフに任せています。英語でやり取りしています。」
ー笠原:「ところで、モップの製造・販売業と平行しながら、トートバックも手がけられるようになったのはいつ頃ですか?」
ー西垣様:「清掃入れの鞄は以前から取り扱ってはいるのですが、ある時、モップ卸業者さんが鞄を作る会社を探しておられたので「うちで作りましょうか?」と言うと「出来るの?」と言われ、「わからない(笑)」から始まりました。3年前のことです。それと、それまでは自社ブランドの鞄はありませんでしたので、やってみようかなと。」
ー笠原:「新しいことにチャレンジされたんですね。ところでハイロンという名前の由来は?」
ー西垣様:「僕の名前が(ひろし)HIROSHIで昔のメールアドレスがひろんHIRONだったんのでそこからハイロン(HYLON)と名付けました。」
■ 社員に任せられる組織づくり
ー笠原:「将来の会社の掲げる目標や西垣さん自身の夢とかありますか?」
ー西垣様:「会社を大きくするというよりも、長く継続していける会社にしたいと思っています。僕が引退した後にこの会社を継ぎたいなと言ってもらえるような会社にしておきたいと考えています。社員が働くことを楽しめる会社にしたい、その為には魅力ある事業内容にしないと・・・、と思っています。」
ー笠原:「そうですね、絆工房の経営理念も「楽しく仕事をすること」です。その為に経営者としての僕の仕事は何かと言われたらスタッフの働きやすい環境を作ることだと思っています。ただ、楽しく仕事をする=好きなように仕事をするのとは違います。時には嫌わられることもいといません。ですから嫌われたくないと思う人は社長には向いていません。 “三方よし”という考え方が大切な様に思えます。また何事にも果敢に挑戦して行かなければ・・そう考えると社長職というのは能力よりも適正でしょうね。」
ー西垣様:「しんどいですけどね(笑)」
ー笠原: 「そう、しんどいです。でも逃げなかったら道は開けます。」
ー西垣様: 「そもそも、僕の場合は逃げ道がなかったっていうのもありますね。(笑)父親から会社を継いで大変なこともありましたが、父が地元のつき合いで築いてくれた信頼や基礎というのも引き継げたことは良かったと思っています。これからも色んなことにチャレンジしていきたいです。」
ー笠原: 「そうですね、途中投げ出すことはいつでも出来ますから(笑)。」
元同僚との、次世代へのを一針一針丁寧に紡いでいく株式会社ハイロン。
梅田ロフトにハイロンのトートバックが展示中です。(2018年夏。現在は終了)新緑に染まる竹田城のように鮮やかさでオーガニックな風合いをまとってデビューされてますのでご覧になって下さい。
 
 

 
 

【関連記事】

経営者の仕事の流儀(第8回)
「仕事をどう捉えるか」

 

スタッフインタビュー
〜私が絆工房代表取締役の笠原です〜 社員の環境づくりが私の仕事

絆工房製造課 谷口政宗

 
今年20歳になったぐっちゃんこと谷口君。 純朴で寡黙な若者。(スレてなーい) 晴れてお酒を飲める年になっても、自分を 律すべくアルコール禁止を貫いている今どき 珍しい青年。
【目標となる人】 一人で稼いで成功している人は尊敬します。
自分も自立自活できる人になれるよう頑張りたいです。
 


 

大切にしていること

“仲良くしてくれている人は とても大切にしたい”

黙々と作業をこなす谷口

 

大きな体にこんなミニチュアぬいぐるみを作る青年

 
 

はにかむ笑顔にズキューン

 

こう見えて3連発!

・こう見えて去年7月に買った車を既に3回傷つけている(泣)
・こう見えて長距離運転大好き
・こう見えて嫌いなトマトは勧められても頑として食べません!
 

profile

西暦 199 8年生まれ (20歳)
ニックネーム:ぐっちゃん
キャラ:太平洋のように穏やか
嫌いなもの:トマト アボガド
好きなもの:ぬぐるみ作り 着ぐるみづくり  ベース 唐揚げ
 

絆工房スタッフインタビュー

絆工房スタッフ

 
絆工房は、総勢22名で日々仕事しています。1枚のオリジナルユニフォームが出来上がるまでに22名のスタッフが大なり小なり完成まで携わっています。
個性あふれるスタッフ一同をこの頁でご紹介していきます!(1週間毎に更新予定です)
「あ、このスタッフ知ってる!」「このスタッフこんな趣味があったんだ〜」
スタッフを知っていただくことでよりあなたのオリジナルユニフォームがまた違って見えてきたら幸いです。
 
絆工房笠原泰蔵 代表取締役 笠原泰藏
 
 
絆工房谷口taniguchi
 
 
製造課 谷口政宗 
 
 
 
 
 
 

経営者の仕事の流儀(第9回)

絆工房笠原泰藏


絆工房では、業務の中で改良、改善に気づけば、他の課にも共有すべく朝礼で発表しています。「楽しく仕事をする」ことが絆工房の経営理念ですが、「今の仕事のやり方で満足してしまい他のやり方があるかも知れないという意識を持たないようでは会社も自分自身も成長しません。PDSAを意識して仕事をする。それが、結果的には人生を豊かにします。」という会長笠原。今回はその持論に迫ります。
 


 
Q「P(Plan 計画)D(Do実行 )Study (S学ぶ) A (Action改善)を意識して仕事するとは?」
笠原:『計画(P)や実行(D)まではだいたいの人は出来ているのですが、それを分析したり(S)改善策への考案 (A)するところまではなかなか出来てません。改良、改善なくして会社の成長はもちろん自分自身の成長もないのではないでしょうか。』
 
Q「仕事で成長するにはどうすれば?」
笠原:『未来に旗を立てることです。』
 
Q「未来に旗を立てるとは?」
笠原:『1にも2にもなくスケジュールを立てること。「いついつまでにこれをする」と期限を設けて仕事をすること。そうすると目標が明確になり、ブレイクダウン(詳細化)が出来るようになります。時間は有限なのです。僕は仕事が出来る人というのは、スケジュールを立てて仕事をする人、言い換えれば、時間を大切に出来る人だと思います。』
Q「時間を大切にするとは頭で分かっていてもついダラダラと時間を過ごしてしまいます。」
笠原:『人生は、ほんのちょっとしたことで変わっていきます。今は邪魔くさいと思っていることでも将来役に立つかも知れないと思ってやっていくこと。その積み重ねが人生を豊かなものにします。その為には小さな改善・改良を積み重ねていくことしかありません。その行動が習慣化することで人生は変わってきます。アイデアというのは、最初は、思いつきや発見です。次にそれを調べ考え続けてみる、その次にそれを言葉にする、そして、行動に移し、それを習慣にしてみることです。やって見て下さい!』
 


 

~主導権を持って仕事をするとは~

 

■ 余裕と暇

人生において天災のような予期していないことはおこる。あらかじめ策を練っておけば落ち着いて行動が出来る。仕事でも同じ。予定してないことが起こっても余裕を持って対応する。では、余裕とはなにか?余裕=暇ということなのか。 人生に旗を立てて生きるとは、スケジュールを立てること。予定(訓練)が全て。スケジュールを立てれば、その時間を思い通りに過ごせる。とすれば、突然出来た暇、これは時間的には暇であるが余裕と言えるだろう。自分がコントロールする時間=余裕
 

■ 日本が日本である理由

世の中に会社が存在する理由とはなにか。それは、企業が生み出す利益から税金を徴収する必要があるため。そして、利益とは、お客さんからもたらされるお金。その多寡はアイデアや工夫によって生まれる。
 

■ 価値とお金の交換

高所得者の買い物は、値段を見ない。価値があると判断すれば買う。一方そうじゃない人でも、心の豊かさを求めて年越し蕎麦を食べる。自分にとって豊かなものを手にいれたいのは階層を異としても同じ。 以上を考えると、余裕がない業務のこなし方は、果たして価値想像する行動ができるだろうか。
 

■ 視座をかえると、雑用が雑用でなくなる

 
ドアマンから某外資系ホテルの総帥になった人にインタビュアーが質問。「ドアマンからどのようにして総帥になられたのですか?」その質問に総帥は「ドアマンが総帥になったのではなく、総帥がドアマンをしていた。」と。Tシャツタタミ職人から経営者になったのではなく、経営者がTシャツタタミをしていたんだという考え方が必要である。主導権を持った仕事の仕方をする必要がある。全ての仕事には意味がある。今目の前に見えている仕事も視座によって見えてくるものが違ってくる。            (営業会議より抜粋)
 

■ お客様が値引きする心理とは?

商品よりも代金の方が高いと感じた時に人は安くしてほしいと感じる。逆にお金よりも商品の価値が高いと感じた時はそうは思わない。商品の価値とは何か?それは商品自体だけでなく、その会社のブランドイメージ、スタッフの対応の質を向上させることで、「どこでも買える商品でも、あなたのお店で買いたい。」となる。
 

■人生=時間である。

時間をどう創るか?放おっておくと他人が介入してくる。「これやっておいて」これは他人に自分の時間をコントロールされてしまっている。「言われる前にあやっておこう!」先手をとって自分から行動する。これが自分の時間をコントロールしているということ。先取りして行動していく。それが主導権を持って行動するということ。              (朝礼より抜粋)
 
 

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【絆のカタチ】No48吉谷建築 吉谷貢様

絆のカタチ 吉谷建築

『仕事の話しが出来る仲間がいる楽しさ』

 
地震、台風、豪雨、火山噴火など今年は多種多様な災害が日本列島をくまなく襲い、絆工房のある兵庫県但馬地方も記録的な降水量に見舞われました。今回の取材は吉谷建築の吉谷貢さん。大工事業だけでなく、クロス再生クリーニングという新たな事業も取り入れて日本の『家』のリノベーションに情熱を注いでいる貢さん。一人で大工業のみならず新事業の企画、営業までこなしておられます。その情熱のフレームワークになっているものとは・・


 

■ 職人の家に生まれて

 
平成29年にお父様から家業を引き継いだ吉谷貢さん。ゴルフが大好きというだけあっていい感じに日焼けされています。
ー笠原:「会社を継ぐ前は何をされてたんですか?」
ー吉谷さん:「大阪の建築の専門学校を出てUターンで大工として父の会社で働いていました。」
ー笠原:「ほぼ十年間お父さんのもとで働いた後で、去年家業を継がれてどうですか?社長業をやられて1年経ちましたが。」
ー吉谷さん:「以前は大工というポジションだけでやっていましたが、代表になってからは何でもやりますよ、という切り口で仕事をするようになりましたね。」
ー吉谷さん:「屋根を見ると、家屋のことが分かります。そこで「屋根を直した方がいいですよ」と教えてあげる。そこから会話をしていくと、「じゃあ家の中も見て」となります。(家の)悩みやトラブルは解決できる自信はあるので、家に入らせてもらったらすぐにどこがトラブルであるか見つかるんです。」
ー笠原:「そうなんですね。具体的にどんな仕事をされているんですか?」
ー吉谷さん:「大工業はもちろんですが、今は壁のクロス再生事業もしています(注1)。皆さんにこのクリーニング法をお伝えすると「え、壁を洗うことが出来るの?」と驚かれるのです。まだまだ知らない方が多いんですね。壁のクロス再生をもっと知 ってもらうために地元以外でも販路拡大していこうと思っているところです。クロス再生は本当に注目ですね。」
ー笠原:「一点突破全面展開ですね。(注2)」
 
絆のカタチ

■ 仕事は人間関係が運んでくる

 
ー吉谷さん:「父の代では待っていても向こうから仕事がきた時代でこちらからは営業はしなかったようですが、今は待っていても仕事は来ない時代です。こちらから「屋根をそろそろ変えた方がいいですよ」と教えてあげたり、クロス再生を紹介したりと積極的に会話をしています。」
ー笠原:「結局、人との関係が仕事を持ってきてくれるんでしょうね。吉谷さんにとっての絆とはなんでしょうか?」
ー吉谷さん:「そうですね、商工会に入ったことで新たな絆が生まれましたね。周りに勧められるままに入りましたが、近隣に自分と同じような年代、しかも仕事の話しが出来る仲間がいるということは本当に良かったと思います。」
何気ない会話を通して家に住む快適さのヒントをお伝えしたり、仕事の話しが出来る沢山の仲間に囲まれている吉谷さん。100歳時代に突入した日本人の命を守る長寿の家づくりを若き日本人が展開していっています。
 

吉谷建築

〒669-5314 兵庫県豊岡市日高町赤崎487  Tal/Fax 0796-42-2804

 
注1)クロス再生工法当社独自の洗剤と灯具でクロスの表面および内部についた汚れ(有機物)を水と酸素に分解する特許技術です。【特許 第3261499号】 表面だけをきれいにふき取るのではなく、内部の汚れをくまなく分解除去しますで、洗浄後に汚れが浮き上がって来ることはありません。        吉谷建築公式HPより
 
注2)一点突破全面展開孫子の兵法 ランチェスターの法則に基づく現在のビジネス・マーケティング でよく使われる戦略。どこか一箇所を集中的に戦略するとそこからオセロのよ うに全面的に展開する。
 

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経営者の仕事の流儀(第9回)
「仕事とは 人生とは 旗を立てて生きるとは」

 

スタッフインタビュー
〜私が最年少の〇〇です〜

大島興産株式会社 常務取締役 大 島 康 弘様

トマト大島乗務

『次世代が戻ってきたいと思える町に』

「絆さんとは24年前に幟をやってもらったのが最初だったかな。」電話が終わりそういいながら、奥の部屋から現れた大島さん。幅の狭いラインが上品なペンシルストライプ柄のズボンとベストがスタイリッシュな大島常務。若い経営者が取り組む絆の話しを伺いました。
 


 

■ 多くの出会いを通して経験を重ねた経営者

 
笠原「24年前からの付き合いになるんでしょうか。最初は幟で、広告、今はチラシですね。どうですか?(当社担当者は)ちゃんとやっていますか?(笑)」
—大島常務「もちろん。こういうやり取りはコミュニケーションが大事。業界では当たり前のことをどうきちんと伝え、それをチラシに反映できるかが大事です。伝わりにくいところを伝える難しさはあります。」
笠原:「何事もそうですね。ところでいつからここで働いておられるんですか?」
—大島常務:「若い頃は伊丹にいたんですが、成人式に参加する為にお正月に帰省したんです。ちょうどお正月は人手不足ということで手伝うはめになり、結局成人式も参加できませんでした。(笑)そしてそのまま働くことになり現在に至ります。 30代はがむしゃらに寝ずに仕事して、本当にしんどかった。子供たちのがお風呂に入る時間帯も働いていましたから、子供たちともっと一緒に入りたかったなっていうのが唯一の後悔でしょうか。今思うと、30代というのは空回りの30代というのかな、ずっと背伸びをしていたので壁にぶちあたってもジャンプする力もなかったですね。でもその中で、いい出会いやいい経験があったんですね。そういう人たちのおかげで、乗り越えられたと思います。」
 
トマト大島乗務
 
笠原:「いい出会いと言うと?いわゆる人生のメンターにあったわけですね。どんな方ですか。」
大島常務:「おやじと野村監督ですね。おやじは僕の原点です。『世の中に完璧はない。あったらトラブルという言葉はない。トラブルがあるからメンテや掃除をするんだ。』『都会の100円と田舎の100円は同じ。でも田舎はもっと重みがある。田舎で信用をつくるのは大変なことだ。田舎を舐めたらあかん。』が口癖。野村監督は、彼の本は全て読みました。読んでみると、ほぼ同じことを伝えていますね。 “人の値打ちは失敗するかどうかではなく、失敗から立ち上がれるかどうかである”とかです。答えをもらったというか、癒されましたね。」
忙しい日々の中で読書家の大島常務。事務所には沢山の本が置かれています。いつかは自分の自叙伝を書いてみたいという熱い経営者。
 

■ 町の発展と共に歩む会社づくりを目指す

 
トマト大島乗務
笠原:「大島さんにとって絆とはなんだと思いますか?」
大島常務:「絆というと、引っ張りあったら切れるもの。お互いにいい感じで引き合うものではないかと。田舎で商売をしていると、地域との絆も非常に大事ですね。但馬はどんどん人口が減っていっています。(都会に)出ていく子ばっかりで、戻ってくる子も住みたいと思える町にしたいです。その点で自分に何が出来るか、但馬の子供たちのために一回やったら終わりじゃないことをしたいと、飛び出し坊や注意の看板を作っています。去年やったからもういいというのではなくこれからもその活動は続けていきたいと思っています。」
 
大島常務の“見えないところで地域活動をやりたい”というポリシーは、現在では但馬という枠を越え、日本や世界の未来をよくする為に研究する人たちをサポートするまでに広がっています。
日本の将来を但馬から応援する地域密着の経営者、大島常務でした。
 
 
トマト大島乗務
 
トマト大島乗務
 
 

まるさん物産店 脇 坂 優子 様

まるさん物産

『店に入った瞬間の空気感を大切に』

 
官民一体で行う「温泉総選挙2016」の「インバウンド(外国人観光)部門」で1位に選ばれた城崎温泉。5年で36倍の外国人観光客を集客した城崎温泉で3代にわたってお土産店を営むまるさん物産店。客層が大きく変化した城崎温泉の中でお土産店を営む想いと絆の話しを伺いました。
 


 

■ 時代に応じてフレキシブルに、そして 温かく対応するお店

 
『アリガト』、片言の日本語でサイダーを買う浴衣姿のヨーロッパ系の外国人カップル。その横では、風呂敷を見ているアジア系の家族連れ。
「一昔前とは大きくお客さんの層が変わりましたね。」そう言って語るのは、2代目の奥様である脇坂優子様。
笠原「最初から城崎でお土産屋さんをされてたんですか?」
脇坂さん「いえ、最初は祖父が竹野でお櫃屋をしていましたが、大正10年に城崎に移りました。プラスチックの普及、旅館の数の減少といった色々な理由で自然とお櫃の需要も減っていきました。昭和30年に商売をお櫃屋からお土産店に転向しました。」
笠原:「昔はどんなお土産品を売られていたんですか?」
脇坂さん:「子供のおもちゃですね。こけしなどの木竹工芸品もよく売れました。」
笠原:「先程も言われたんですが、昔と今で客層は変わったとのことですが、どう変化しましたか?」
―脇坂さん:「昔は、日本人の一見さんや団体客が多かったのですが、今は若い女性と海外観光客が多いですね。流行に敏感な若い女性客向けの商品を揃えるようにしています。女性が入ると男性も後からついてきていただけますね。とにかく流行が早いですね。この商品が欲しいと携帯を見せられるんですが、見せられた時には既に取り扱ってないといったこともあります。また日本人規格で作られたものは、海外の人にはサイズが(小さすぎて)合わないものもあり苦労します。コミュニケーションに関しては、スマホの自動翻訳や、身振り手振りでなんとかなるものですよ。(笑)英語サイトも作っております。」
流行も女心と一緒で早いといったところでしょうか。
 

■ お店の雰囲気が何よりも大切

 
笠原:「お商売をする上で大事にしていることは何ですか?」
脇坂さん:「お店の雰囲気ですね。雰囲気のいいお店がどうかは店内に一歩足を踏み入れた一瞬に分かるものです。敷居の高くないアットホームな雰囲気のお店づくりを信念としています。そのことは厳しく娘に伝えています。」
笠原「娘さんはどうですか?なにかこうしたいっていうものはありますか?」 近くで忙しく接客されておられる3代目奈王美様。
奈王美さん:「まるさん物産しか売ってないオリジナル商品をさらに取り揃えていきたいと思っています。」覇気のある声と温かな人柄はお母様の大事にされているお店の雰囲気づくりの想いを既にしっかりと引き継がれておられます。
脇坂さん:「娘には可能な限り現場(店)に出るように言っています。今は、娘にお店を任せていますが、私もなるべく出るようにしています。現場でしか分からない、学べないことが沢山ありますからね。それから粗末なことはしないし、粗末なものも売りません。商品の”質”を大切にしていきたいです。それから、やっぱり店の雰囲気づくり、これが何よりも大事だと思っています。」
城崎温泉に毎年来られる度に手ぬぐいを買われるリピーターのお客様がおられるまるさん物産店。何故毎年買われるのか?それはやはりお店の空気感を大切にされている脇坂親子の絆が引き寄せたことにあるように映ります。
 

気になる会社の絆のカタチを聞く

絆工房笠原泰蔵


絆工房では、2ヶ月に1回、ニューズレター『絆のカタチ』を発行しております。
スタッフの日々の様子やイベント情報はもちろん、絆工房があるここ兵庫県豊岡市で共に会社経営をしている人達を取材し、それぞれの会社の絆のあり方や経営のあり方を紹介しております。
お父様から家業を引き継いで奮闘する二代目社長、新事業を立ち上げて新たな風を引き込もうとする若き経営者、大切にしなければいけないもの、良いモノを次世代に継承しようとする熱い思いの女性女将、、、。自然豊かな但馬には、人・自然・モノを通して絆づくりを真摯に取り組む多くの経営者がおられます。
ニューズレターは、顧客の皆様向けに郵送させていただいておりますが、バックナンバーも見たいというお客様のご希望にお応えして今回ネットにも掲載させていただくことになりました。
経営者のお一人お一人の熱い想いを是非ご一読下さいませ。


Vol.52
『ジャイアント・キリングになれ』

 

 
AC播磨イーグレッツ運営事務局代表
岡田隆人様
インタビュー記事を読む
 


 

Vol.51

『神鍋を非日常生活を提供していく場に』

 

アドバンス株式会社 取締役支配人

樋口正輝様

 
インタビューを読む>>
 


Vol.48
『仕事の話しが出来る仲間がいる楽しさ』

 
絆のカタチ
吉谷建築
吉谷 貢 様
インタビューを読む>>
 


 

Vol.47
『次世代が継ぎたいなと 思える会社づくり』


株式会社ハイロン代表取締役
西垣 宙志 様
インタビューを読む>>


 

Vol.46
『店に入った瞬間の空気感を大切に』


まるさん物産店
脇 坂 優子 様
インタビューを読む>>


 

Vol.45
『次世代が戻ってきたいと思える町に』

トマト大島乗務
大島興産株式会社
常務取締役 大 島 康 弘様
インタビューを読む>>
 


 

Vol.38
『寡黙な社長が語る熱い会社づくりとは』

朝倉商事
 
朝倉商事株式会社
代表取締役社長 朝倉 裕登様
インタビューを読む>>